FC2 トラックバックテーマ:「何フェチですか?」新人の企画演出を担当する、ディレクターの女性。
今、ロリータファッションに、目を付けています。
ロリータファッションの広告塔を生み出せば、大きな利益を生み出せるから!
どういう事かというと…。
靴…8000円、ブレスレット…2000円、カツラ…2000円、髪飾り…1000円
レースの飾り…2000円、ドレス…18000円 6点で合計33000円
ロリータファッションはアイテム数が多く、揃えるのにお金がかかります!
中国のロリータファッションの将来の市場規模は、5兆円ともいわれています。
ディレクターの女性は、言う。
“長期的には、有名ブランドとのタイアップを目指しています”
“そのために、第1段階の目標は、フォロワー数の獲得です”
“第2段階の目標は、ロリータアイテムのステマです”
ロリータの新人として抜てきされたのは、この4月にマネジメント会社に入社
したばかりの事務スタッフです。
“顔がかわいいから、ロリータをやらないかと誘われて、始めました”
Q:ロリータをやる事になって、どうですか?
“本当に、やるの?って、思いました”
“ロリータについて何も知らなくて、大丈夫かビクビクしています”
まずは、フォロワーを呼び込むためのコンテンツ作りが、始まりました。
愛神ロリータという、女神様のキャラクターを立て、最近、流行しているドラマ
仕立ての動画を作る事になりました。
ただ、6月時点のフォロワー数は… 61人です。
多くのスポンサーが目を留める、フォロワー数20万人が目標!
会社からは、3カ月以内に達成しろ、というノルマが課せられました。
このマネジメント会社のようなワンホン・ビジネスの会社は、現在、中国に
5000社以上あります。
急速に伸び続ける市場を誰が取るのか? 今、激しい競争が始まっています。
マネジメント会社のCEOは、言う。
“今、中国では、従来のメディアの影響力は低下し、ネットの時代です”
“社会全体を動かす、大きな変化です”
“その変化の速度に対応できる専門性がなければ、生き残れません”
中国では、今、広告費のおよそ7割がネット。
(インターネット…74%、テレビ…15%、その他 / 2018年調べ)
大半の人が、ネットの情報を頼りに、買い物します。
日本より進んだ、ネット社会です。
しかし、実は日本とは違い、中国ではネットで見られる情報が、大きく制限
されています。
海外から入って来る情報をブロックする、巨大な情報検閲システムが敷かれ
ているためです。
私たちにはお馴染みの動画投稿サイトや、SNSなどのアプリも、通常、使えま
せん!(ユーチューブ・ライン・ツイッター・フェイスブック・インスタグラムなど)
そのため、海外のトレンドや製品の情報が、なかなか入って来ません。
そんな中、中国生まれのアプリを使って、トレンド情報を伝えるワンホンは、
流行を生む、重要な存在となっているのです。
2カ月後の8月。 再び、マネジメント会社を訪ねました。
愛神ロリータのフォロワー数は… 。
ロリータファッションに抜てきされた入社したばかりの事務スタッフは、言う。
“信じられない事に、突然、人気者になりました…”
Q:フォロワーの数は? “8万人を超えました”
この数日、1日1万人ペースで、フォロワーが増え続けているそう。
大ヒットの秘密は、若い女性に波及力の強い、恋愛をコンセプトに据えた事に
ありました。
ロリータファッション担当のディレクターは、言う。
“ロリータファッションの動画コンテンツは、ネット上に、ほとんどありませんでした”
“中国では、今、ロリータブームなのです!”
ロリータファッションは世界各国で既に人気ですが、中国ではネット規制の為
ほとんどコンテンツが入って来ていませんでした。
こうした状況の中、配信された、愛神ロリータ。
ロリータ製品の情報を求めていた市場のニーズにマッチし、大ヒットしたのです。
愛神ロリータのマネージャーのもとには、企業からの広告の依頼が来始めました。
“愛神ロリータは、先週、ファンが急増しました”
“クライアントから、広告依頼が来ています”
Q:何の依頼ですか? “イラスト加工アプリです(コンテンツの中にステマどう?)”
更にコンテンツ配信の画面に、商品のポップアップ広告が出るようになりました。
目元に付けている、キラキラした飾り。
クリックすると、ショッピングサイトに飛びます。
マネジメント会社が、ネット上に愛神ロリータのショップを立ち上げ、さまざまな
おすすめ商品の販売も始めたのです。
中国トップクラスの日用品メーカー。
この日、マネジメント会社のCEOは、タイアップ広告の営業に訪れました。
ティッシュなどの紙製品が主力で、年商3400億円の大企業。
女性層に向けた、新たなヒットを狙っています。
新製品は、顔を洗う時に使う、使い捨ての紙タオルです。
“新人の愛神ロリータを、おすすめします!”
“彼女は、今、快手というアプリで、爆発的な人気です!”
“毎日1~2万人ずつファンが増加し、ある動画のアクセス数は100万件以上です”
“市場分析を見ると、紙タオルは急速に消費が伸びています”
“布タオルに、とって代わるでしょう”
“主な消費者は、18~25歳、いわゆる、新時代の女性です”
“この世代は、ワンホンの影響で買い物をします”
中国の大手日用品メーカーの担当者は、言う。
‘いいね! を押しても、ファンとは限らないですよね?’
マネジメント会社のCEOは、言う。
“快手は地方のユーザーが多く、ワンホンが商品をすすめたら、影響を受けて
すぐに買う傾向があります”
中国の大手日用品メーカーの担当者は、言う。
‘なるほど… では、11月のセールで、紙タオルの広告をやりましょう!’