FC2 トラックバックテーマ:「生活の知恵を教えてください」汚職や浪費を防ぐために、その際には強力なガイドラインが必要ですがね。
ですが、本物の需要を創造するために、そのお金を使えば実際に違って来る
でしょう。 ‘ええ、本物の効果が現れるでしょうね’ 本物の効果が現れます。
ですが、銀行にお金を渡しても、銀行が連邦準備銀行に、そのお金をまた貸し
するだけです。 これは単に、実は政府が銀行を支援しているだけなのです。
ですから私は、内々でお金を創り出すだけでは何も解決できないのだと思い
ます。
‘そういうような状況は銀行内だけではなく私企業でも起きていると思います’
‘株を買い戻す事がよくあって、本当の投資をしていません’
それはアメリカでは、大問題です。
なぜなら、2017年12月に、トランプ税制改革がなされ、彼らは、それを減税と
呼んでいました。
ですが、完全に実施されてみると、アメリカ人の大半にとって、最下層から
ほとんどの人たちにとって、増税となったのです。
大企業には減税となり、億万長者にとっても減税となりましたが、企業はその
お金を、どうするのでしょう?
投資などしません。 賃金も少ししか上げませんでした。
そのほとんどのお金が、株の買い戻しに使われたのです。
ですから、期待したほどの経済成長は、ありませんでした。
だから税制改革後も、成長率が変わらなかったのだと思います。
シュガー・ハイ(一時的な興奮状態)はあった と、私たちは言っています。
1度か2度の四半期だけ、3%か3.1%の成長率にはなりましたが、今では
非常に沈滞した成長率に戻っています。
おまけに結果として、膨大な財政赤字を抱えてしまいました。
しかし、その見返りは、ほとんどなかったのです。
‘それはアメリカの資本主義の深刻な問題のつ1ですね’ その通り。
アメリカの問題1つは、繰り返しになりますが、不平等です。
なぜなら、膨大なお金が上層の人々の手に入っても、上層の人々は、下層の
人々ほどお金を使わないのです。
ですから、レーガン大統領の時代から行なわれている事ですが、一般的な
市民から上層の人々に、お金を再分配すれば、消費の総需要が減り、投資も
減ります。 そして、他の問題も出て来ます。
進歩的資本主義に関連して言っている事ですが、独占企業が出て来ました。
このセクター、また次のセクターというように、1・2・3・4つの企業が、その
セクターの50・60・80・90%を占めるようになったのです。
グーグル・フェイスブック・アマゾンが注目の的になっていますが、実は、ドッグ
フードや他の産業でも、一極集中型になっています。
つまりアメリカ市場には、激しい競争がないのです。
電話代も高く、多くの分野のものも料金が高いです。
それが、インフレ調整後の賃金が、上がっていない理由の1つです。
‘あなたが、今、おっしゃった通り、需要への不平等の影響は、直感的ですが
いわゆるメインストリームのマクロ経済学者の間では、その様なケインズ的な
分析に基づく単純な筋立てが、受け入れられていないように思うのです’
‘これは私見ではありますが、これがメインストリームの経済学の問題点だと
思われますか?’ 思います。
言っておきますが、メインストリームの経済学は余り良い働きをしていません。
2008年の危機を、予測できなかっただけでなく、彼らは、あり得ない、市場は
理性的だ、と言ったのです。
ですから、メインストリームの経済学が危機にあるのです。
経済危機がメインストリームの経済学に、危機をもたらしました。
私の所の若い生徒たちは、メインストリームの経済学を学ぼうとはしません。
彼らは、新しい経済学の考え方を、研究しています。
何かが間違った方向に進んでいると、気付いたからです。
おかしな事は、たくさんあります。
だいたい技術的な点ではありますが、その例の1つは、経済学者が使う標準
モデルです。 代表的個人と呼ばれるものです。
彼らは、全員同じだ、と言います。
全員が同じなら、分配の問題はないはずです。
分配が我々の社会における、主な社会的問題なのです。
ですから彼らは、主な社会的問題に関して、何の役にも立たないモデルを
創り出したのです。
‘メインストリームの経済学が説明できない’
‘重要な事は、たくさんあると思います’
‘それでも私にとって、メインストリームの新古典派経済学は強力に思えます’
‘他の新しいタイプのモデルが、メインストリームの基準モデルに、とって代わ
れないという点で…’ それは正しい見方とは言えないと思います。
多くのモデルがメインストリームのモデルにとって代わり始めています。
‘そういう動きが既に…’ 非常に強力です。特にマクロ経済学の外ではね。
マクロ経済学は、適応するのが最も遅い。
ですがミクロ経済学を見てみると、不完全競争市場のゲーム理論もありますし
行動経済学もあります。
人間は経済学者ほど合理的ではないという、証拠も多くあります。
セイラーもカーネマンも、ノーベル賞を受賞しました。
つまり行動経済学が、重要な学問として認められたのです。
世界銀行さえも、行動経済学に関する世界開発報告を発表しています。
私も提案に一役買った、情報の非対称性に関する理論はご存知ですよね?
なぜ、情報の不完全性が存在する時には…。
それが常ですが、新古典派あるいは新自由主義的なモデルとは、市場が全く
違う事になるのか。 あれで説明がつきます。
彼らは、もうメインストリームではありません。
なぜなら今では、我々も分かっているからです。
心理学や社会学を加えて…市場はしばしば機能しない事があると、理解しな
ければなりません。
‘あなたがおっしゃった通り、我々は経済学の新たな潮流を目撃しています’
‘少なくとも、ミクロ経済学の分野では、これはいい兆候だと思います’
‘それに、実際の経済活動を見てみると、新しい種類のサービスやビジネス
システムも現れました。 例えば、最近のニュースの1つにリブラがあります’
‘フェイスブックが発表した、暗号資産いわゆる仮想通貨です’
‘そういった暗号資産については、どう思われますか?’
‘もちろん、1つ1つの通貨を比べれば違いはあります’
‘ビットコインとリブラは、だいぶ異なります’
‘ですが、そういった新たな通貨に関する総合的な評価を頂きたいのです’