FC2 トラックバックテーマ:「おうち時間が増えてから変わったこと」これら全てが、私たちが言うところの、将来性の指標のパラメーターです。
直観的には理解できなくとも、明白な事です。
ですが、本当に問題なのは資本主義です。
ご承知の通り、資本主義は短期志向です。
今、現在の利益を求めて、将来の利益の事は構いません。
民主主義も同じです。 民主主義は、票や人気を求めるばかりで、長期的な
視点が欠けていますからね。
もしあなたが、将来世代を気にかける政治家なら、国民は、将来世代の事
なんかどうでもいい、今日のパンが欲しいんだ!と言うでしょう。
有権者や株主に、将来世代を利する事が企業や国のためになると、理解させ
るのは非常に難しいのです。 今後50年間が勝負の時です。
長期的に将来性のあるポジティブ資本主義及びポジティブ民主主義を我々が
築けるのか。 築けなければ、全体主義が台頭するでしょう。
全体主義体制は、将来世代のためになるフリが出来るからです。
資本主義に関して言えば、最適な資本主義の形態は、家族経営です。
なぜなら家族経営の場合、今日のオーナーが会社を孫に継がせるべく、将来
世代の事を考えるからです。
会社を長く存続させるべく、長期的な利益を考慮するのです。
1つの会社から次の会社へと渡り歩き、会社の将来を心から考えていない
重役とは違います。 民主主義に関して言えば、非常に難しい。
どうすれば議会が… 日本の場合は国会が、まだ生まれていない有権者の
ために動くように出来るのでしょう? 非常に難しいですよね。
だから私は、影の議会を作る事を提案して、ヨーロッパのいくつかの街で
試してみました。
まだ生まれていない有権者、つまり、将来世代の利益を代弁する議会です。
既に成立した法律が、将来世代にとって本当に良いのか、その視点を与えた
のです。
我々全員にとって、我々の主な判断、全てにとって、この視点は有効です。
自分のしている事が、将来世代の為になるか、否かという視点です。
我々が、子供の事を考える時と同様です。
いい親なら、しばしば、自分の行動が自分のためになると同時に、子供の為
にもなっているか、否かを考えるでしょう。
自分よりも子供にお金をかけるために、自分が犠牲になるべきか、否かも
考えます。
我々は、数人の子供のためだけでなく、人類全体のために、同様に考えなく
てはならないのです。
今は、グローバル資本主義やグローバル市場が存在するために、グローバル
企業が必要だという明確な見解もあります。
これらのグローバル企業は、均一化された市場を形成して、市場で使える
新たな通貨さえ発行しています。
政府は小さく弱くなり、政府が発行する通貨でなく、市場の通貨が使われる
ようになるという見方もあり、これはあり得ない事ではありません。
だから今、その実現が試みられているのです。
ですが、私は、実現するとは思いません。
興味深い事に、2つのトレンド間での戦いもあります。
1つ目のトレンドはグローバル化で、GAFAや、中国版GAFA、ヨーロッパ版
GAFAにつながるもので、世界統一通貨や、1つの世界統一言語が生まれる
というものです。 例として、言語を見てみましょう。
統一言語や統一通貨が考えられますが、言語です。
世界中が1つの言語に統一されるという、トレンドがあります。
ですが、私は、そうなるとは思いません。
真逆になる、もう1つのトレンドもあるのです。
これは新たなテクノロジーのおかげです。
テレビ局を作るのは、今では非常に簡単で、少額で作れます。
ですから方言を話す日本の農村の人が、テレビ局を作る事も出来るのです。
アフリカの村の人が、自分の言語で、テレビ局を作る事も出来ます。
そうなると世界中で使われている共通語である英語・フランス語・中国語等の
言語は、話者が少ない言語からの挑戦を受ける事になるのです。
これらの方言等の話者が、新たなテクノロジーの恩恵を最も受けられる事に
なります。
そうなると言語が1つに統一されるのではなく、これまで以上に言語が増える
事になるでしょう。 消えたとされる言語も復活します。
自動翻訳関連の新たなテクノロジーにより、いくつもの言語を話す事も容易に
なります。 異なる個々、人の数だけ、言語が出来るかも知れませんね。
無数の言語が出来るかも知れません。
本当に危険なのは、グローバル化による一意化ではなく、世界のマイクロ・
バルカニゼーションです。
(バルカニゼーション→ある地域や国家が互いに対立するような小さな地域・
国家に分裂して行く様子)
保護主義の出現によっても始まった現象ですが、とんでもなく危険な現象
です。