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Q： 日本のように、皆、スマホを見ていますか？

多少、異なりますね。　スマホを使う人も多いですが、本を読んだり、音楽を
聴きながら、人間観察をする人もいます。

何らかの対抗があり、行動にバラエティがあります。

人々は良くない事だと理解しており、スマホ漬けである事を意識しているから
でしょう。

生活を便利にするテクノロジーや社会システムは、時に、私たちの思考や
行動を縛る。　その時、どんな選択がありうるのだろう？

いかにして、自らを解放するか？　人類の有史以前からの問題です。

あなたの人生に、とても有益な哲学のツールをお教えします。

さあ、少し哲学をしよう！

ドイツの哲学者ショーペンハウアーは自由意志のパラドックスを発見しました。

これを紹介した後、私が発見した解決法を示します。

彼のパラドックスは、1言で言い表せます。 (ショーペンハウアー/1788-1860)

人は、欲求を満たす事が出来るが、欲求そのものを欲する事は出来ない。

私には、欲望があります。

例えば、バニラアイスより、チョコレートケーキが欲しい。

チョコレートケーキを選ぶ事で、欲求を満たす事が出来ます。

欲求が沸き起これば、なす術もありません。　爪が伸びるようなものです。

このパラドックスでは、自由意志は存在しえない。

この見解は、決定論と呼ばれています。　ショーペンハウアーの見解です。
(決定論→あらゆる出来事は、あらかじめ決まっている)

物事は、起こるべくして起こる。　では、いかに問題を解決できるか？

決定論者が正しく、自由意志はないと、信じるべきでしょうか？

自由意志を持つ私たちが、現実の一部であるなら、決定論と自由意志の
どちらも採用できます。　両立できます。

最も強い決定論は、最も強い自由意志と、両立できるのです。

これが正しい解決策です。 最も強い決定論は充足理由律と呼ばれています。
(充足理由律→あらゆる事象は、理由なしには生じえない)

伝統的な哲学の原理で、私なりの解釈があります。

私は、完璧に答える事が出来る。　例を挙げましょう。

本当の哲学で難しくなって来たでしょうから、別の方法を試してみましょう。

このぬいぐるみを使って…。

自由意志の問題を正しい方法で解決するには必要条件と十分条件の区別を
ちゃんと理解する必要があります。　説明しましょう。　重力は揺るぎない。

このクマのぬいぐるみを落とせば、ニュートンの法則に従い、落下します。

私が落とせば、必ず落下しますよね！　自然法則によって説明できます。

銀河は、自然法則によって移動しています。　クマの人形も落下します。

自然法則は変わらない。　つまり、必要条件に、ほかならないのです。

このクマは、飛び上がらずに落下する。　これも必要条件です。

あなたは、こう思うでしょう。私が今、手から離せば新しい現実が作られたと。

物理学の法則と、クマのぬいぐるみの特性。

誰かが、どこかで製造し、誰かが販売し、誰かに買われ、ここに運ばれた。

さまざまな必要条件。　その全リストが充足的な原因です。

過去に、諸々の出来事が起こっていなければ、今、落ちる事もなかった。

(手を離し) 今、クマが落下した。　新しい現実が生まれた。

必要条件が揃った上で、十分条件が新しく生まれたのです。

必要条件が一緒になって、十分条件になるのです。

自然の法則に、意味を発見する私たち…。

ドイツ哲学で、主要な概念は、ガイストと呼ばれています。

ガイスト…　英語に、うまく翻訳できません。

中国語では、同じようなものがあります。　中国語で、ディンシェンだね。

ガイストは、日本語で何て言うの？　　A： 精神です。

ガイストは、あなたが現実の一部である事を意味します。

現実の外部ではなく、現実に干渉する。ショーペンハウアーは、過ちを犯した。

主体と客体に切り分けました。　自分が主体で、客体は別だと。

あなたも現実の一部なのに。

現実と関わっていないと考える事に、問題があります。

自分以外の現実と、切り離して考える癖です。

私たちも、また、現実の一部。　その認識から、全ては始まる。

だが時に人は、自分を超えた巨大な存在に圧倒され、自ら自由を放棄する。

自然の法則。　隅々まで設計された、社会システムへの無力感。

その無力感も、実は、私たちの認識の仕方が生んでいるに過ぎないとしたら。

決定論とともに、いつも自由意志はある。

自由を礎に、壮大な夢を見て来た地は、今、どうなっているのか？

人々の心の底をのぞく事で、これからの社会の行方を占う。

人は自由を取り違えた時、現実から目を背け、幻想の世界に閉じこもるのか。

あなたは、今、自由ですか？

facebookやGoogleは、ただひたすら、あなたを利用します。

なぜなら、あなたは自由だから。

つまり、資本主義の果てしない破壊的消費でさえ、私たちの自由を奪う事は
ありません。　なぜなら、私たちの欲望は、人工的なものだからです。

生存本能、条件反射。　人間には、動物としての基本的な本能がある。

現実の欲望とは、アイスクリームや高価なアパート・結婚などです。

社会状況やマーケティングが、私たちを無限の消費へと駆り立てます。

グローバル資本主義より、もっといい自由意志の使い方があると言ったら？

皆さんは、夢だと思うかも知れません。

ここで、重要な区別をしなければなりません。　善と悪です。

自由には、2つの形があります。　　良い自由　と、　悪い自由　です。

これを明らかにした最初の哲学者が、ドイツの哲学者シェリングです。
(シェリング/1775-1854/ドイツの哲学者)

非常に重要な哲学者です。　彼は、自由を、こう定義しました。

自由とは、善と悪の能力である。　(人間的自由の本質より)

自由である事は、自由に間違いを犯す事を意味します。

シリアのアサドも自由です。

だからこそ、市民社会への攻撃に対して、責任があります。

不公正な社会は、自由度が減少する事を意味します。

私たちは、悪を知っています。

では、なぜ、私たちは人類の破壊に向けて、お金を使っているのでしょう？

自由な人々が、私たちの心に、悪い考えを植え付けたからです。

どうすれば、防げるのでしょうか？

未来の人々を含め、人間の協調する空間を増やすのが、善という概念です。

地球の破壊が悪であるのは、未来の人類が自由を失うからだ。

だから、地球の破壊は自由の行使ですが、私たちにも、将来の世代にも、
不公平です。　世代間の不正義です。

でも、それを理解するには概念が必要です。　だから、哲学が有効なのです。

基本的な数学の読み書きを、誰もが、すべきです。　では、哲学は？

なぜ、子供たちは、哲学の概念を学ばないのでしょうか？

絶え間ない消費という悪の構造は、私達が哲学を学ぶ事を望んでいません。

悪の構造を持つCEOは、悪の哲学の概念を持っているのです。

哲学の概念を、どう使うかは、自由意志、次第。　決して強制できません。

あなたが自由になり、行動すること。　それが、哲学が望む事なのです。

この事を理解した時のみ、あなたは哲学を使う事が出来るでしょう。