FC2 トラックバックテーマ:「おうち時間が増えてから変わったこと」瞳が曇った大人たち。 勝ちか?負けか?
そんな社会の物差しに支配された人々の認識を、変える事は出来るのか?
ウォール街。 過酷な競争社会の最前線で走りながら、新たな道を模索する
男を訪ねた。
データ資本主義の最前線にありながら、新たな人文知を投入する異色の戦略
コンサルタント。
数値のみに資本主義が走る時、そこで見落とす人生の意味を、どう再発見
するのか?
“ここでは、世界で最も多くのお金が集まります”
“彼らは、羞恥心や負債ねお金についての議論をしていました”
“信じられますか?”
“大手テクノロジー企業の統計的な世界観では、個人は集合体の一部として
扱われます”
“例えば北アメリカでは、多くの仕事にあふれていますが、95年以降生まれの
C世代と呼ばれる若者は、世界を不安定だと感じています”
“統計上、仕事が増えているので、不安はない事になります”
“しかし、この世代の体験として、真実ではありません”
“人間の体験を、統計で説明できる考え方に対し、私は毎日のように戦って
います”
基本的な仕組みは、こうです。
リアリティーとは、基本的に、質的なものだと学ばねばなりません。
物には数量がありますが、数字と体験は、イコールではありません。
両者に相関関係はありますが、とても複雑です。 “数字は体験の一部です”
心の哲学でも、この間違いが起こります。
心が数字とイコールであるとの思い込み、私は痛みを感じるや、ジルを愛して
いるが、2つのニューロン・パターンと同じ事だと…。
それはお金が、レストランでの素晴らしい体験と、イコールと考えるのと同じ
間違いです。
“ハイデガーは、技術を正しく捉えました”
“当時は、携帯もインターネットもありませんが、彼の予測が、かなり的中して
います。 彼の見方の1つは、こうです”
“それは世界を、技術的な目で見る人は周りのモノ全てが最適可能な資源に
見えるという事です。 森は神々が暮らし、神々に創られた神聖な場所でした”
“今は、営利目的で何かを作るための木材の供給源です”
“土地はマンションを建て、お金を儲ける以外の何物でもありません”
“しかし問題は、人間にも関係して来る事です”
“私たちは子供を、就職市場に向け最適化しようと、時間いっぱいに詰め込み
を行います。 これも技術的な世界観です”
“ビジネス界では、技術的な世界観に基づき、人間を人材と呼びます”
“人材は代替可能です。 雇っても、クビにしてもいい”
“ハイデガーは恐れていた。 技術的な世界観が私たちにもたらす結果を…”
総かり立て体制 / ハイデガー(1889-1976)
近代技術の本質をハイデガーは、こんな刺激的な言葉で表現した。
技術が人間を自然の利用へと挑発し、生産へと駆り立て続ける。
歯車は止まらない。
いつの間にか、私たちの思考そのものが、生産性の視点のみへと、駆り立て
られているとしたら…。 全ての人間が消費財となる、悲喜劇が待っている。
“10年前、私は、レゴ社で働いていました”
“デンマークの国の宝で、素晴らしいおもちゃを作ります”
“彼らには、統計的な世界観がありました”
“多くの子供が、ADHDを患っている事が、統計から見えて来ました”
“彼らのトレンド報告によれば、子供が集中力を維持させる時間が短くなって
いるというのです。 私たちは、調査して回りました”
“まさに膝をつき、子供たちと一緒に遊びました”
“ある子供が一足の靴を見せてくれました。 使い古したボロボロの靴でした”
“彼が、スケートボードのジャンプ台に上がって、練習に専念して来た事が
分かります”
“しかし医者の判断では、彼はADHDを抱え、注意欠陥を患っているといのう
です”
“靴が擦り切れるほど練習したのに、集中力がなく複雑な事に興味がないと”
“決めつけるのは、正しいとは思えません”
“さまざまな国、さまざまな階層で、そのような例を何度も何度も見かけました”
“私たちは、子供たちは逆に、複雑さを求めていると考えました”
“そして製品ラインを見直し、誤った仮定に基づいた製品の70%を減らす事に
しました。 そして、さまざまな複雑な発想の、新しい製品を作りました”
“複雑さをなくしたのではなく、むしろ複雑さを増やしたのです”
“その結果、状況が好転しました” 素敵な話しですね!
ブロックである事は、還元主義を意味しないのですね。
“ブロックを使って、物語や世界をつくるのです”
“そのための仕組みに過ぎません” 良い洞察ですね。
新実在論が私たちに与えてくれるのは、社会を単純化できない、複雑な社会
として理解する事です。 社会の複雑さを軽減する事はできません。
正義を達成するために必要な事は、全ての視点が意味あるものになるよう、
窓を再配置し直す事です。
生きる意味を求める人間の探求は、幻想ではありません。
社会ダーウィニズムを克服し、意味ある生活の経済を手に入れる事が、目標
です。 地球上の、どんな人も、意味ある人生を歩む可能性を持つべきです。
社会の複雑さから逃れ、単純明快な価値の尺度を求める人々。
しかし、その事が、生きる意味の多様さを味わう事を忘れさせ、むしろ苦しみと
なっているとしたら…。
互いを消費し合い、競争に駆り立てるものは、自らの内なる思考にあるのか。
闘争のジレンマを越える思索は、続く…。