FC2トラックバックテーマ 第2114回「絶対に外せない味噌汁の味噌、具材は?」そこで実験の監修もした、女子栄養大学の准教授の下、
脂肪味の敏感さを、どう取り戻すのか? 検証しました。
ご協力頂いたのは、先ほど鈍感と判定されたうちの9人。
① 揚げ物(菓子類を含む)をやめ → 焼きものや、蒸しものにする。
② 脂身の多い肉をやめ → 赤身肉・鶏むね肉・白身魚にする。
③ 脂の多いラーメンをやめ → うどん・そばにする。
④ ケーキ・シュークリームをやめ → 和菓子・せんべいにする。
⑤ マヨネーズをやめ → ノンオイル・ドレッシングにする。
⑥ バターなど乳製品をやめ → 低脂肪製品にする。
上記の6つのポイントを実践する事で、日常の食事から脂肪を減らしてもらい
ました。
実は、味をキャッチする味蕾は、10日ほどで生まれ変わるといわれています。
その間、できるだけ脂肪を減らす事で、新しく生まれた味蕾の感度が上がると
考えられているのです。
皆さんのやり方を、ちょっと拝見! 超鈍感と判定された32歳の男性。
お昼ご飯を買いにやって来たのは、職場近くの総菜店です。
“これも美味しそう… こういうの、中華料理屋でも食べますね”
“チャーハン・チンジャオロース・ラーメン…”
これまでは、脂が多い中華料理や、揚げ物を選んでいましたが…。
この日、選んだのは、サバ弁当! 焼きものを選びました。
何か変化は感じますか?
“ん~、気を付けているせいかも知れないけど、甘味・塩味、梅干しの酸味が
鋭く感じるような気がしてしまっている… 多分…”
同じく、超鈍感と判定された20代の男性。
これまでの夕食は、ラーメンや牛丼などが多かったと言います。
“これが、また、深夜に食べると美味しいじゃないですか”
“分かっちゃいるけど… みたいなところはありますね…”
しかし、今は我慢! できるだけ自炊して、食事を改善しようとしています。
“鶏肉は、皮をとってしまえば、ほぼ赤身っぽい肉になるので… 完璧かな”
この日のメニューは、鶏むね肉とナスの炒めもの。
油も控え目にして、ポン酢で味付けです。
何とか脂肪の味を見極められるようになりたいと、意気込んでいます。
こうして、10日間の改善生活に挑んだ皆さん。
再び、脂肪味のテストを行いました。 さて、結果は、どうだったのでしょうか?
やり方を拝見した32歳の男性と20代の男性、2人とも、1番低い濃度で正解!
超敏感になっていました。
結果、敏感になった人は、9人中、3人。 一方、6人は、鈍感のまま。
一体、何が、この差を生んだのでしょうか?
皆さん、同じように気を付けていたと思うのですが、なぜ、差が出たのか?
今回の皆さんのアンケートを基に調べたのですが、2つパターンがあります。
1つ目は、BMI (肥満の計算値) が、25以上の方。 (BMI=身長X身長÷体重)
肥満のカテゴリーに入ってしまっている人は、低脂肪食にしても、なかなか
敏感にはならなかったのです。
脂肪細胞から、レプチンというホルモンが出て来るのですが、それは甘味とか
美味しい味を抑制しますので、脂肪の味も、それで抑制されている可能性が
あります。
2つ目は、朝食とかを抜いている方が、残りの方だったのです。
例えば、改善しなかった方の例を見てみると、
朝→なし 昼→カレーライス(外食) 夜→ヨーグルト1カップだけ
こういう結果なのですが、注目したのは、まさにこちら!
朝と夜の食事なのです。 こんな食事方法ではカロリーが足りなさすぎです。
更に昼の1食だけでは、体が完全に飢餓モードに入ってしまったと思います。
人間は食事の量が少なすぎると、危機を感じて色んなホルモンが動員される
のではないかと思われます。
その中のホルモンが、やはり作用しているのではないかという風に仮説が
立てられました。
鈍化するメカニズムとしてはとり続ける事だけではなく栄養素が足りていない
時も、鈍感になっているという事が分かりました。
では、味覚を豊かにするためには、どんな事に心がけて、毎日のメニューを
考えれば良いのでしょうか?
まずは、自然のもの、旬の食材を、できるだけたくさん使う事です。
次に、肉だけでなく、魚の場合でも、必ず野菜を加え、脂だけが突出しない
よう、焼く・蒸す・煮るをバランスよく食するようにする。
砂糖や塩の分量を減らすのが面倒だと思う人は、最初から控え目の調味料を
使うと良い。
最近の調味料は、控え目と表記されてあっても、普段の量と変わらない?と
錯覚してしまったり、分からなかったりするものが多いので活用しましょう。
また、日頃から醤油などをかけ足して食べている方は、手元にあるから手が
出てしまうので、かけ足しをしないよう、視界に入らないよう、しまっておくと
よいでしょう。
1つ1つの料理や食材を、じっくり味わうという事が、忙しい現代社会の中では
なかなか難しいと思うのですが…。
その場合は、毎日ではなくても、週に1回などの定期的に体験するように心
がけるようにしてみてはいかがでしょうか?
また、普段は野菜をスーパー等で買っている方も、子供と一緒に農業体験を
通して、収穫したばかりの新鮮な野菜を食べると、野菜本来の味をより、濃く
知る事が出来るでしょう。 野菜は採れたてが1番美味しいのですよ!
更に自然に触れれば、ストレスも軽減され、それだけでも味の変化が起こる
可能性があるでしょう。
料理は、料理の仕方だけでなく、鮮度と食べる場所によっても味の感じ方が
違ってくるものです。
あなたも食に関する体験を積み重ねて味を意識するようにしてみませんか?