FC2トラックバックテーマ 第2112回「見慣れない出来事」僕は、 王子様 から、 肇(はじめ) に、改名しました。
“母親が、私にとっての王子様だから… みたいな事を言っていました”
“名前がキラキラネームというのは本当に悪い言い方になってしまうのですが
親がバカだと、自己紹介しているようなものなのですよ…”
私は、出家をしたので、 ハトル という名前から、 春香(しゅんこう) という
名前に改名いたしました。
“出家ですから、まず、この俗世間を捨てるという意味で…”
私は、男性から女性になるために、 直樹 から 詩織 に改名しました。
“過去の自分を、見えなくしたいというのがあったので…”
私は、 尚子(たかこ) から、 多香子(たかこ) に改名しました。
“漢字を変えてます。 ほとんど読まれないのです。 なおこさんと呼ばれて”
私は、 亜梨子(ありす) から、 アリス に、改名しました。
“パスポートの表記を、ローマ字から英語に変えたかったからです”
“もともとは、 ARISU のスペルだったのですが、今は変わって、 ALICE の
いわゆる英語のアリスになりました”
僕の場合は、名前が本名だと、過去の犯罪歴が、今、簡単にインターネットに
出てしまうので、名前が爆弾になるという事ですね。
それが、いつ、爆発するか分からないという恐ろしさ…。
あなたにとって、名前とは?
今、日本では、年間4000人以上の人々が、名前を変えています。
一体、なぜなのでしょうか?
お話しを聞かせてくれたのは、改名が大きな話題となった、元王子様さん。
“むちゃくちゃ色んなメディアの方から、取材の依頼を受けて、毎回、同じ事を
話すので… うんざりですね”
王子様について、街頭インタビューをしてみると…。
‘王子様? あっ、何かテレビで見た事あるかも知れない…’
‘聞いた事あります。 絶対やだ。 自分の子供につけようとは思わない’
改名した肇さんは、言う。
“友達に報告みたいな感じでツイートしたら、13万ぐらいリツイートされて、
いいね! の方が、20万いってて… 何が面白いんだっていう話しですけど”
“改名した、その日に、保険証を改名した名前、肇でもらって、その時は、
お~! やった~! って…”
Q: 親に言いたい事は?
“母親が、父親に了承を取らず、勝手に出生届を出してしまって…”
“私にとっての王子様だから、みたいな事を言って…”
“親がバカだと、自己紹介しているようなものですよ…”
“自分の子供を、もしできるとしたら、そうですね… ”
“自分の子供は、キラキラネームにはしないかなと…”
“今、大学生です。 他には音楽活動をしています”
“キラキラネームで苦労した過去を、まぁ、捨てるじゃないですけど、ここから
リスタート。 始めて行こうという意味で、肇と”
“将来は、バンドで大成して、全世界に肇の名を、とどろかせて行きたいです”
“私にとっての名前というのは… 呪いでした。 父からもらった、呪いでした”
“私は、 幸絵(さちえ) から、 さち恵(さちえ) に、改名しました”
“父の名前が幸。幸という字が入っていたのですが、その幸という字を付けて
幸絵という名前を、絵に描いたような幸せというような意味が入っていた”
“小学校5年生の時に、父親が暴力を振るうようになってしまって、いたら、
暴力を振るわれるか、暴言を言われるかという感じなので、同じ空間にいたく
ないという状態で、何年も過ごしました”
“名前を書く度に、自分の名前の中に父親の漢字があるというのが、だんだん
苦痛になって来てという感じです…”
高校生の時、父と母が離婚。 しかし…。
“母親がシングルマザーになって、働き過ぎて、体を壊してしまったのです”
“私が介護をする事になったのですが、介護するうちに、だんだん、介護うつ
みたいな感じになってしまって、もう、何にでもすがりたい気持ちだったので、
もし、名前を変えたら、開けるかも知れない”
“もしかしたら、助かるかもしれない。 末来が明るくなるかも知れないと”
“イラスト入りのお花入りの、はんこを作ってもらったのですが、押すたびに、
これは、もう、本当の私の新しい名前なんだと…”
“誰の束縛も、父親の束縛も受けずに、もう、嬉しかったですね!”
さち恵さんは、改名の体験をネットに投稿。
200人以上の改名の相談に乗った。
“呪いが解けました。 呪いが解けて、人生も開けて来ました”
かつて、名前は、もっと自由だった?
名前の専門家は、言う。
“昔は、場面が変わる事によって、名前を変えて行くという事も行なわれて
いました”
“例えば、自分が結婚をする時や、男として1人前になる時や、元服という形で
名前を変えるという形が行なわれていました”
(元服→男子が成人になった事を示し祝う儀式)
“それが明治維新になって1人が1つの名前を名乗らなければならないという
形に変わって行ったのです”
(複名禁止令(明治5年)など…名前に関する複数の法令により1人1姓名制度
確立)
ビッグデータで日本を読み解く教授は、言う。
“国家が、いかに全体として力を持つか?”
“人々を、より都市に住まわせて効率的に労働力として活用し、税金を払って
もらい、犯罪をさせないと”
“こういったシステムを維持するために最も重要なのが、名前をしっかり管理
する” (明治以降、徴税・徴兵・防犯等の観点から国家が名前を1つに管理)
“一方、IDを使ったり、生体認証というような形で、名前が違ったとしても、
同じ人を、同じように認識するという事が出来る中で、今度は、もしかしたら、
この名前というのが、人々に開放されて行くかも知れないという、非常に国家
としての効率性から人間が中心の名乗りというものに、また戻るかも知れない
時期に来ている”
申請しても、改名に至らないケース、年間、約1700件ある。
日本で改名する人は、年間、約4000人。 平均すると、1日11人…。
今日も、また1人… あなたにとって、名前とは?