第2118回「FC2ブログを始めてどれくらい経ちますか?」ネット通販商品の品質を探れ!追跡は、ネット通販商品の品質チェックから。
やって来たのは、専門雑誌の編集部。
家電やパソコン製品1万点以上を、実際に使ったり、分解したりして検証して
います。
購入する際、注意すべき製品を聞いてみると、まず挙がったのが、スマホ等で
使うモバイルバッテリー。
雑誌社の副編集長は、言う。
“モバイルバッテリーは、アマゾンの商品のページに書かれているiPhone何回
充電できますとかいうのを実際に試してみると、容量通りの性能が出ていない
のではないかというユーザーさんの書き込みが、結構あったりするのです”
最近、検証した製品が、こちら。
26800mAh(ミリアンペア)と大容量で、災害時のスマホ充電用に安心と人気が
あります。性能を確かめるため分解してみると、2つの電池が入っていました。
“あっ、すごい! ちゃんと消してある!”
なんと、本来、書いてあるはずの容量表記が消されています。
顕微鏡で拡大すると… “10000に見えますね…”
確かに、10000ミリアンペアの文字が。
Q: という事は、電池2つで、いくらの容量?
“20000ミリアンペアですよね…”
“26800とパッケージには書かれているので、販売の仕様とは違うバッテリー
であると言えるかと思います”
(パッケージの表示容量→26800mAh が、電池の表示容量→20000mAh)
安いモバイルバッテリーでは、表示偽装が、時々見られるといいます。
続いて検証するのは、水害時などに活躍する、防水懐中電灯。
アマゾンの売れ筋ランキング、上位15製品を水の中へ。
水深15センチに30分つけても、防水が機能するはずですが…。
30秒後。 “もう、すでに水が入ってきてますね…”
“たまってますね… 結構な量ですね…”
40秒後。 “レンズのところに水が… 水位が上がってきてますね…”
“今、3分の1ぐらいが、たぶん、もう、これで満タンになります…”
検証した結果、15製品中、5製品には記載されていた防水性能はありません
でした。
雑誌社の副編集長は、言う。
“実際、アマゾンとかに書かれている仕様も、分解して分かった通り、100%
信用できるかと言われたら、信用できないものも、実際に混じっているという
のが事実なのです”
“なかなか一般の消費者の人が見分けるのは、非常にに困難だと思います”
玉石混交のネット通販商品。 ネット通販で命の危機が?
中には、命に関わる危険な製品も、ある事が分かって来ました。
身近な製品が原因で、事故に巻き込まれた夫婦です。
“この辺が、すごい真っ黒になってて、照明器具も全部、落っこちちゃって…”
去年10月、物置部屋から突然、出火。
壁や家財などが焼け、被害額は800万円に上りました。
消防の調査によって、出火の原因と断定されたのが…。
“ダイソンの掃除機の互換バッテリーですね”
充電式掃除機に使う、バッテリー。
メーカー自身が製造した純正品ではなく、中国の業者が製造した互換製品
でした。
“3399円。 まぁ、純正品よりは安いですね… 半分くらいですかね…”
“(安い互換品を買ったので)自分でも、仕方がないと思うしかないなと思い
ながらも、悔しい気持ちは、どうしても心には残ってしまいますね…”
火災の原因となった互換バッテリーは、すでに販売中止。
商品の出品者に連絡しても、一切、返事がありませんでした。
こうした互換バッテリーによる火災事故の報告は、分かっているだけで、年間
36件。 (2018年度1件→2019年度36件/製品評価技術基盤機構)
掃除機メーカーや国は、互換バッテリーで火災が相次いでいるとして、注意を
呼びかけています。
なぜ発火? 一部の互換バッテリー。
なぜ、一部の互換バッテリーが発火するのか?
電化製品の事故原因を調査する専門機関を訪ねました。
出火したバッテリーと同じタイプの6製品を、分解して、検証します。
(アマゾン売れ筋ランキング上位6製品を検証)
カバーを外してみると… 6本の電池を組み合わせて作られているようです。
“ちっょと問題ですね… これはね…”
専門官が注目したのは、中心の基盤からつながる銀色の部分。
実はこれ、充電中に電圧が上がり過ぎないようにする安全装置の配線です。
問題は、その配線の数。 純正品では6本の電池全てに配線がついています。
しかし互換バッテリーでは、製造コスト削減の為か、配線の数を減らしていた
のです。
“(互換バッテリーは)1本、悪くなったとしても、それを探し出す力は弱い”
“火が吹きやすいと言えると思います”
“事故の件数も多い状況なので、非常に危惧しています”
日本の技術基準では、安全装置を電池1本1本に接続する事が、義務づけ
られています。
しかし、今回、検証した6つのうち、4製品は基準を満たしておらず、発熱したり
出火したりする可能性がある事が分かりました。