第2117回「あなたの一番古い記憶はなんですか?」ただ、数多くあるサイトの中身を全てチェックできているのか?というと、現状
では不十分と言わざるを得ないと思います。
なぜならブログ・ホームページ・ツイッター・ユーチューブなど、SNSの利用者は
世界中にいて、数え切れないほどのサイトが存在しているからです。
そして次に検索ですが、グーグルは定期的に検索のアルゴリズムを変更して
います。その中で質の高いサイトを上位に表示するように手を加えています。
特に、医療情報やニュースなどを扱うサイトについては、専門的で信頼できる
サイトを優先して表示するという風にしています。
ただ、今も、誤った情報を載せたサイトが、しばしば検索の結果上位に表示
されている事を見ると、十分に対応し切れていないのではないかという風に
感じます。
一方で、ブログの運営者側というのは、その検索のアルゴリズムの中で、
どうすれば上位に表示されるか?というのを、日々、研究していて、サイトの
内容を変えて行く等して、グーグルと運営者側のイタチごっこのような状況が
続いています。
ただ情報発信は、拡散であれ何であれ、責任が伴っているのです。
多くの方が、それに気付いていないというのは、少し問題だと思います。
この問題となるトレンドブログの記事について、ネットトラブルに詳しい弁護士
によりますと、次のような3点が挙げられるのではないかといいます。
まずは、著作権侵害です。
漫画やドラマなどの1画面を切り出して使っているような場合は、著作権法で
定められている引用のルールを満たさなければなりません。
また、あらすじを紹介していただけの場合でも、書き方によっては、著作権を
侵害していると判断される事があります。
次に、名誉毀損です。
不確かな情報やデマを記事にして、誰かの社会的地位を低下させた場合は、
名誉毀損と判断される事があります。
また仮に、本当の事であっても、公共性などがない場合は、同じく名誉毀損と
判断される場合があります。
そして、プライバシー権の侵害です。
こちらは、例え本人がSNSなどに公開していた情報であったとしても、第3者が
私生活上の事実を、むやみに公開すると、プライバシー権を侵害したと、判断
される場合があります。
ネットトラブルに詳しい弁護士は、トレンドブログを巡る法律相談は年々増えて
来ているといいます。
一方で、匿名で記事を書いているブログの運営者を特定する事は、手間と
労力が掛かり、裁判を起こしたとしても、認められる賠償金がわずかなため、
裁判まで至るケースが少なく、そのため泣き寝入りしている人が多いとして
います。
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、トレンドブログだけでなくネット上に
あふれる情報と、どう向き合うか? 私たちにとって、大きな課題です。
不確かな情報が拡散し、トイレットペーパー等が品切れになるなど、生活への
影響が続いています。
私たちネットユーザーは、どうしたらいいのでしょうか?
まずは、自分で情報を見極める!
自分でというところがポイントですが、当たり前のようで難しいですよね?
例えば、この手のトレンドブログには、言葉遣いにクセがあったりします。
○○について、調べてみました。 とか、 いかがでしたか? などです。
結構、よく使われている言葉です。
そういったキーワードがあるものは、当然、我々が、もしかしたら見たくない
ものかも知れない。
例えばグーグル検索だと、調べたいキーワードに加えて見たくないキーワード
を加えられるのです。
調べたいキーワードに、続けて、半角のマイナスで、除外したいキーワードを
入れて検索してみると、除外したいキーワードが含まれていない検索結果を
出す事が出来るのです。 これは、1つ、やり方のコツになると思います。
そして、情報の出所を確認するとは、どうしたらいいのでしようか?
見て行くと、SNSに、こう書いてあったよとか、フェイスブックに、こう書かれて
いたのでとか、この写真はフェイスブックから持って来ましたみたいなのが
多いのです。 それって、自分で調べてないんだよねという。
この情報を信用できるのかなというのは、これは感覚として持つべきだと思い
ますし、出所というのは、今、言ったようなネットに転がっていたものを集めて
いるのだったら、その程度のものなのかなという風に思うべきだと考えます。
そして、その情報は、玄関に貼り出せる?
これは受け手ではなくて、その受け取った情報の扱いなのですが、実は、
情報というのは、見ているだけのつもりで我々すでに、もう発信者側に立って
いて、ツイッターのリツイートなんていうのは、まさに情報発信なのです。
不確かな情報、書かれたブログをツイッターでリツイートするという事は、その
不確かな情報を自分で発信している事になるのです。
例えば、あの話題の人の勤め先はどこだよとか、出身校どこだったというのを
実際の自分の家の玄関に貼るか?といったら、嫌ですよね?
自分の家の玄関に貼れないものは、ネットに書けないと思っています。
これは、実は、情報発信とは、マスメディアも個人も、責任は一緒なのです。
情報を発信する行為に関しては、みんな、権利と義務は、同じように持って
いるのです。 そこを、今、1度、認識する必要があるのではないでしょうか?