FC2 トラックバックテーマ:「目の前に白ご飯があります。お供を1つだけ選ぶとしたら?」まるまると太った、このタイ。 今、注目の、ゲノム編集と呼ばれる技術で生み
出されました。通常のものと比べて身の量が1.2倍もあるマッスルマダイです。
生命の設計図である、遺伝子を操作して、誕生しました。
近畿大学水産研究所の教授は、言う。
“筋肉量を増やす事で、同じように養殖して、たくさん食べられる”
“値段は下がります”
このゲノム編集食品、街の人は、どう受け止めているのでしょうか?
“安全だとなっているのなら、私は、ゲノム編集の方ですかね…”
“やっぱりタイは、日本人が好む魚なので、こういう事で少しでも安くなれば
いいんじやないですかね”
“私は不安なので、通常の方ですね…”
“子供に、何か影響があるとと怖いので、普通のタイの方が食べたいかな…”
実は、タイの他にも、血圧を下げる成分を多く含むトマトや、アレルギー物質が
少ないタマゴなど、ゲノム編集食品の研究が相次いでいます。
最先端の技術で開発した、新たな食品。
国は、近日中にも、ゲノム編集食品の販売を解禁すると決めました。
ゲノム編集食品は、安全なのか?
すでに販売されている遺伝子組み換え食品とは、何が違うのか?
皆さんの疑問に答えます。
では、実際に販売が始まると、どうなるのか?
今年2月からゲノム編集食品の販売が始まったアメリカを取材すると、消費者
の立場から気になる点が見えて来ました。
まず訪ねたのは、ゲノム編集食品を生産している農家です。
ゲノム編集した大豆を生産しています。
食用油の原料として利用されています。
この大豆を生産する農家は急増し栽培面積はこの2年で30倍に増えました。
ゲノム編集大豆の栽培面積
2017年800ヘクタール、 2018年6800ヘクタール、 2019年22000ヘクタール
ゲノム編集した大豆を生産している農家は、言う。
“通常の大豆が8ドルほどの時、ゲノム編集した大豆は、10ドルほどで買い
取ってもらえます。 収入が全然違います”
肉厚のステーキに塗っている、この油。
この農家が栽培している、ゲノム編集した大豆から作られたものです。
油は、体に良いとされるオレイン酸が多く、酸化しにくいため、通常より3倍
長持ちするとされています。
油のラベルを見ると、書かれていたのは、Non-GMO、遺伝子組み換えでは
ないこと。 そして、オレイン酸が多い(High Oleic)という商品のメリット。
ゲノム編集食品である事は、書かれていませんでした。
実はアメリカでは、ゲノム編集食品である事の表示は、義務付けられていま
せん。
消費者は、この商品が、ゲノム編集食品であるかどうか、ラベルから知る事は
できないのです。 街の人に聞いてみると…。
Q: 気付かずにゲノム編集食品を食べていたとしたら、どう思いますか?
“そうだったとしても、僕は別に気にしないよ! 死ぬわけじゃあるまいし…”
“私たちには、どんなモノを口にしているのか?知る権利があります”
食用油を開発した企業は、消費者への情報発信のあり方を、どのように考え
ているのか? 社長に話しを聞く事ができました。
“消費者はNon-GMO(遺伝子組み換えでない)の商品を求めています”
“この商品はNon-GMOであり、体にも良いと表示する事には、何の問題も
ありません”
“政府も、それで良いという立場ですし、弊社は正しい手続きをとっています”
では、ゲノム編集食品かどうか、知る術はないのか?
この消費者団体では企業に頼らず独自のやり方でゲノム編集食品の表示を
しようとしています。
現在、アメリカでは、遺伝子組み換え食品も、表示の義務はありません。
そこで、スーパーの商品を独自に調査し、遺伝子組み換え食品でない事が
確認できた場合に、独自の認証マークを付けて来ました。
Non-GMOプロジェクト広報は、言う。
“このマークが付いていれば、遺伝子組み換え食品ではありません”
“消費者にとっての安全地帯です”
この表示を、ゲノム編集食品にも拡大しようとしています。
そのやり方は、商品の流通経路をさかのぼり、開発したバイオ企業の特許を
調べるというもの。
調査には、時間とコストが掛かりますが、こうする事で、消費者の選ぶ権利を
守ろうとしているといいます。
“ゲノム編集食品は、確かにNon-GMO(遺伝子組み換えでない)かも知れま
せんが、そう表示するのは消費者を欺く行為です”
“ゲノム編集食品が本当に良い技術と考えるなら表示をして消費者に判断を
委ねるべきです”