自分ではじめる老後でも儲かる在宅仕事の成功術！

FC2 トラックバックテーマ:「目の前に白ご飯があります。お供を１つだけ選ぶとしたら？」
高い品質を武器に、世界の消費者を魅了してきた、日本の農産物。

タイ・バンコクにある高級百貨店で、お客は言う。

“日本果物は、高品質でプレミアです”

ところが、今、世界で起きている、新たな潮流への対応を迫られています。

その1つが、農薬の規制強化です。

農薬の基準を、独自に引き上げる国が相次ぎ、日本の基準を満たしていても
輸出ができなくなる懸念が広がっているのです。

日本の農家は、言う。

“ある日、突然、貿易障壁みたいな形で、ビックリしましたね…”

もう1つの潮流。　それは、有機農産物を巡る、し烈な競争。

実は、今、EUに最も多く輸出しているのは、中国。

日本は、その、およそ150分の1です。
(1位中国415t、2位エクアドル278t、3位ドミニカ275t　…　52位日本2.8t)

その差を埋めようと、産地を挙げた取り組みが始まっています。

製茶農家は、言う。

“厳しい事にチャレンジして行かないと、次の一手には進めない”

世界の新たな潮流の中で、何が求められるのか？

JAPANブランドの新戦略を探ります。

こうした訴えに対し、企業側は番組の取材に、次のように回答しています。

“文書は、原告弁護団が2000万ページ以上の中から、意図的に選び出した
もので、ラウンドアップが市場に出回っている間のモンサントの行動を代表
するものではありません”

“数々の原告側の申し立ては独立した専門の規制機関が検証して却下したり
あるいはグリホサート(ラウンドアップの主成分)製品は、それでも安全に使用
できると結論づけられました”

“グリホサート系除草剤は、40年以上も前から世界中で使用され、この種の
製品の中で、最も厳密に研究されている製品の1つです”

すでに裁判が始まっている3件では、いずれも陪審が、企業に巨額の賠償を
命じる評決を出しましたが、企業側は、グリホサートに発がん性がない事は
科学的に証明されているとして上訴し、裁判は今も続いています。

その一方、あくまで経済的損失を抑えるためとして、企業側はおよそ1兆円で
75％の原告と和解しようとしています。

農薬を巡る世界での動き。　JAPANブランドには、どんな戦略が求められる？

先ほどご紹介した、今年3月に発表された農林水産省の調査です。

コメや果物、野菜などの品目で比較しているのですが、日本と海外の基準を
比較しているのですが、この赤いところ日本よりも農薬の基準が厳しいという
事を示しています。全ての品目で、赤いところが大部分を占めているのです。

どうして、こうしたギャップが生まれているのか？

農林水産省の審査会議委員会で輸出戦略のアドバイスをしている方に話しを
伺いますと、こちら背景に、日本の農業の特性がある。

食の豊かさゆえに、という事なのですが、どういう事なのでしょうか？

まず、日本の農業の生産環境を見ると、非常に高温多湿で、病害虫が起き
やすいところで作っているというのが、1点。

もう1つは、我々が、スーパーマーケットに行くと、非常に美味しそうで、
フレッシュな農産物が、たくさんの種類、並んでいますが、これだけたくさんの
ものを作るとなると、農家の方の負担が非常に大きくなる。

その中でいくと、農家の作業負担を下げるための農薬が必要になって来る。

という事で今、日本においては農薬の使用が基本となったような栽培体系が
作られているわけです。

もちろん、農薬自体について、もしくは、その使用基準については、客観的、
科学的な見地から厳しい基準があるので、食品の安全性という意味では、
問題ありません。

一方でEUなどは、環境面もしくは社会面の観点から、より厳しい基準を作って
いく。

それに対して、先ほどのタイのような、アジア各国が追従する事によって、
日本の基準とのギャップが生まれているというのが、今の状況にあります。

では、元農林水産省で、現在は東京大学大学院の教授は、こちら、農産物の
輸出では、日本は後進国だという事なのですが、そうなのですか？

そうです。私も、農林水産省に15年ほどいましたが、日本の農産物貿易問題
というのは、まさに輸入を、どう抑えるかというﾃﾞｨﾌｪﾝｽ受け身で精いっぱいで
なかなか輸出まで考える事ができなかった。 そういう時代が続いた訳です。

そういう中で、やっと輸出しんこうという事のアドバルーンとしては出て来た
けれども、なかなか他の国のようにEUの基準が高まったから、それで国の
対応をどうするか？

そういう風な対応が遅れてしまったという側面が、あるのではないか？
そういう風に思いますね。

農林水産省は、このように話しています。

輸出先国の規制の緩和・撤廃に向けた働きかけを行っていく。

国内の輸出環境の整備など、規制への対応が必要と認識している。

更には、4月に設置した農林水産物・食品輸出本部のもと政府一体となって
輸出拡大を図って行くとしています。

これについて、輸出戦略のアドバイスをしている方は、各国は、先を見越して
アジアの国々は動いている。

また、東京大学大学院の教授は、各国も、したたかな戦略をとっているのだと
いう風に見ているという事なのですが、こういう状況で日本は太刀打ちできる
のでしょうか？

まず、やはり、アジア各国は輸出先に対して、たくさん農産物を売って行くと
いうところから逆算して、つまり相手方の基準であったり、好みに合わせて
農産物を作るというところを徹底しています。

そこは日本は、日本で作ったものを外に出して行くという、全く真逆のｱﾌﾟﾛｰﾁ
なのです。

その中で1つポイントになるのが、相手の基準に合わせて、我々、日本側の
農産物を作る栽培の体系を変えないと、いけないという事なのです。

ここはマニュアルの改定から指導も含めて、非常に手間がかかりますので、
よし、この農薬をやめようといって、すぐ次の時から出来るわけではない。

ここの部分に対して、中国・韓国・タイなどは、国費を投入して、しっかりとした
技術指導であったり、研究開発をやってますので、そこは、まず日本が学ぶ
べき部分かなと思います。

もう1つは、どういう作物を、どの国に出すかという、その戦略がないと、新しい
栽培体系は作れませんので、そこの絞り込みをしっかりやらないといけないの
かなという風に考えています。

EUを動かしたのは、消費者運動ですね。

EUの消費者の皆さんは、EUの基準を規制機関以上に強めて欲しいと。

それにEU政府は応えたわけですが、それはEU政府も消費者の声を、うまく
利用して非常に厳しい基準を設ける事で、関税が下がって行く中で、輸入
農産物を、どう抑えるか？

非関税障壁として、そのルールを強化したという、したたかな側面があるわけ
です。

それからアメリカは、日本の肉や魚や果物などについて検疫で虫や病害虫の
関係でストップしているものも、たくさんあるのです。

これは、厳し過ぎるのではないか？と、非常に、したたかです。

それからアメリカは、また日本での販売促進事業に、国が2分の1補助をして
国の予算で戦略的に輸出を促進しているわけです。

輸出を促進している国というのは、まさに、そういう国家戦略としてやっている
のだという事を、我々は念頭に置かなければいけないと思いますね。