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今、さまざまな企業で、週休3日の導入が始まっています。

収入や残業は、どうなるのでしょうか？

大手宅配会社の募集で話題を呼んだ、週休3日制正社員。

人手不足に悩む業界を中心に、いまや10年前の2倍以上の企業に広がって
います。

実際、就職希望者が増えたという企業も。

さらに、週休3日婚まで登場！　でも、不安や疑問も尽きません。

休みが増えた分、収入は、本当のところ、どうなるのか？

仕事が溜まって、出勤日は帰りが遅くなるのでは？

そもそも、そんなに休んで、会社の業績は大丈夫なのか？

週休3日をキッカケに副業を始めるなど、増える働き方の選択肢。

その最前線に迫ります。

国の調べ(厚生労働省)によりますと、週休3日以上の休みを導入している
企業は、全体の5.8％で、10年前の倍に広がっています。

どういった企業なのかというと、運輸、アパレル、スポーツ用品、保育、ITなど
業種はさまざまな大企業が、続々と導入しています。

ただ、同じ週休3日でも、企業によって違いがあり、2つの例があります。

1つ目は、1日の所定労働時間を2時間増やして、10時間勤務を週4日。

つまり、週の労働時間は40時間で、これまでと同じです。

そのため、給料も変わりません。

2つ目は、1日の所定労働時間は8時間のままで、週4日。

週の労働時間は32時間に減るため、こちらは給料も減ります。

多くの企業は、この2つのどちらかを、導入しています。

いち早く週休3日を導入しているのは人手不足を解消したいという企業です。

そこでは、実際に、どんな変化が起きているのでしょうか？

福岡県、北九州市の介護施設です。

高齢者を短期間預かって介護する、ショートステイなどを行う、この施設。

去年4月から、社員の内7人が、週休3日制で働いています。

休みを増やす事で、プライベートを充実させやすい環境を作り、人材を確保
しようという狙いです。

週休3日で、働く時間は、どう変わったのでしょう？

正社員の46歳の女性、この日は夜勤のため、夜9時に出勤して来ました。

週休2日だった頃の女性の勤務です。　1日の所定労働時間は8時間。

それが週に5日、その内2日が、たいてい夜勤でした。

夜勤は休憩を入れて、通しで16時間の勤務。

これが週休3日になると、1日の所定労働時間は10時間に延長されました。

そして、夜勤も日勤と同様、10時間に。

休みは増えたものの週の労働時間は40時間のままで、以前と変わりません。

しかし、大きく変わった事があります。

夜勤が終わる朝の8時、帰り支度を急ぐ正社員の女性の姿がありました。



正社員の46歳の女性は、言う。

“8時半に(母親の)デイケアの送り出しがあるので、間に合えば出来るので、
急いで帰ります”

自宅で、認知症の母親を1人で介護する正社員の女性。

以前とは違い、母のデイサービスの送り時間に、間に合うようになりました。

また、病院への付き添いなど、母と居られる時間が増え、仕事との両立が
しやすくなったといいます。

“以前と比べて、食事を一緒に取れたりしているので、母親の笑顔が、
だいぶ見えて来ているので、そういう面では安心できますね”

そして中には、週休3日のおかげで、結婚できたという社員も！

介護職3年目の27歳の男性です。

男性がお休みの木曜日に自宅を訪ねると、先月、結婚したばかりの奥さんと
一緒でした。

奥さんも介護職で、お互い就業時間が不規則なため、以前は、会う時間を
作るのも一苦労でした。

しかし、男性が週休3日になった事で、一緒に居られる時間が一気に増え
ました。

そして、今年6月、結婚へ。　いわば、週休3日婚だといいます。

介護職3年目の27歳の男性は、言う。

“週休3日になって、そのおかげで、結婚できました”

“奥さんが、平日休みの時とか、一緒に過ごす事が出来るようになりました”

男性の奥さんは、言う。

“(夫の)休みが増えたおかげで家の事とか、掃除とか、色々してくれるので、
良いと思います”

他の5人の同僚も、介護福祉士の勉強や、心ゆくまで洗車や、離れて暮らす
親の介護や、祖父母の世話や、実家の手伝いなど、全員が何らかのメリットを
実感していました。

さらに、変わった事がありました。　残業です。

介護施設の施設長は、言う。

“(週休3日を導入して)時間外(残業)が、年間850時間、全体で減りました”

“額(残業代)にすると、年間90万円になっています”

1人につき、1日の所定労働時間が2時間延びた事で、それまで残業しないと
終わらなかった業務が、時間内に、こなせるようになりました。

その結果、1人当たりの月の残業代は、およそ1万円減少。

しかし、国から介護職員への交付金が増えたため、社員が手にする給料は、
ほとんど減らずに済みました。

一方、会社は、シフトを埋めるために、人員を1人増やしました。

それでも、今後の人材確保において、大きなメリットがあるといいます。

介護施設の施設長は、言う。

“週休3日の方が、正直、人員は多く要ります”

“ただ、週休3日で働きたい方が多くいますので、新たな人材を、良い人材を
採用して行くところで、うちの会社は取り組んでいます”

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