自分ではじめる老後でも儲かる在宅仕事の成功術！

FC2 トラックバックテーマ:「歴史上の人物と話せるとしたら誰がいい？」
私たちが、毎日、使う、トイレ。　その、お国事情は、さまざまです。

先進国では至る所にトイレがあり、大量の水が流されますが、その水は、
莫大な費用をかけて集め、浄化し、運搬したもの。

(発展途上国なら飲めるほどの)貴重な水資源を、浪費しているのです。

“水洗トイレを生み出したヨーロッパのトイレ事情は、ほとんど進歩がない”

“今こそ、見直さなければ、いけないのです！”

世界の人口の3分の1は、いまだに清潔なトイレとは無縁。

衛生環境の改善のため、私たちに、何が出来るでしょうか？

“これは人間の大便です。　2億超のロタウイルス。　2千万超の赤痢菌”

“トイレのない地域はウイルスや細菌にまみれ、子供たちは常に危険にさら
されています”

今こそタブーを破り、トイレと、正面から向き合おうではありませんか！

古代ローマの都市では、公衆トイレは、会話を楽しむ社交の場でした。

しかし、この独特の慣習は中世には姿を消します。 ヨーロッパでは、19世紀の
終わりまで、人前で用を足す事は珍しくありませんでした。

ブルジョア階級や貴族は、人目をはばかり、チェンバーポットという、おまるに
用を足しました。　中身は、通り(家の前の道)に捨てました。

時には、大声で警告しながら…。

歴史家の彼女が管理する、イギリスのグラッドストーン陶磁器博物館。

かつては陶器工場で、たくさんのチェンバーポットを作っていました。

“19世紀のイギリスでは外での排泄が容認されていました。水洗トイレの特許
を最初に取ったのはカミングスですが、優れた設計とは言えませんでした”

水洗トイレの特許が取得されたのは、1770年代の事。

“現代のトイレの原型を考えたのは、ブラマーという人物です”

“ハンドルを引くと弁が開き、排泄物が流され、臭いも抑えられます”

ロンドンでは、汚水を、テムズ川に流していました。

“テムズ川に面する国会議事堂は、ひどい悪臭に悩まされ、議員が逃げ出す
ほど。　そこで土木技師のバザルジェットに依頼し、テムズ川沿いに下水道を
造り、汚水を封じ込めたのです”

下水道が出来る前は、川の汚染によって、コレラ・腸チフス・肝炎が、まん延
していました。

“人々がトイレを求めた理由は、病気の予防だけでなく、排泄物や悪臭に
うんざりしていたからです”

20世紀になると下水道が普及し、目の前から排泄物が消えました。

欧米の人たちは、それだけで満足しましたが、日本は違いました。

読書や、めい想に適した、より快適なものに、トイレを進化させたのです。

清潔さを重んじる日本や韓国は、トイレに情熱を注いでいます。

その思いが、洗練された画期的なトイレを、生み出しているのです。

日本トイレ協会の会長は、言う。

“日本人は恥ずかしがり屋だから、特に女性は、自分が排泄する音が、恥ず
かしいわけ。　だから、音姫という擬音…　音に似せた擬音といいます”

“それを作ったという事です。　それによって、恥ずかしさも、なくなるし…”

“水を流す量も、少なくなったわけです”

日本のトイレ産業を、けん引して来た大手企業。

その代名詞ともすえる商品が、1980年に開発された、温水洗浄便座です。

温かい水が噴き出して、お尻を洗ってくれます。

ウォシュレット開発第2部の担当者は、言う。

“ヨーロッパで、このTOTOのウォシュレットは、受けると思います”

“実際には、ここから出る水が、お尻に当たるのは、非常に気持ちいいので”

ヨーロッパでの認知度は、まだ高くはありませんが、これこそ、清潔な暮らしの
ための技術革新です。

研究開発チームは、常に新しい機能を考え、実験を重ねています。

汚れを付きにくくするコーティング。　効率的で強い吸引力。　リモコン操作。

暖房便座や脱臭機能。　自動で開閉するフタまであります。

けれども、世界のトイレ市場の多くでは、水不足が深刻です。

また、下水処理のコストを下げるためにも、節水が大きな課題です。

大手企業の本社広報グループ担当者は、言う。

“1960年代までの便器は、20リッターの洗浄水量を必要としていました”

“それから節水の技術が進み今は3.8ﾘｯﾄﾙで洗浄できるようになっています”

欧米では、トイレを1回、流すごとに、平均9リットルの水を消費します。

3リットルか、6リットルを選べるタイプもありますが、少ない水量では、トイレット
ペーパーすら、うまく流れない事も…。

衛陶開発第1グループの担当者は、言う。

“最新トイレは、トルネード洗浄方式を採用していますので、少ない水で、
しっかり広範囲を洗う事が出来ます”

大事なのは、流す水の量よりも、水を流す方式なのです。

“これら節水の技術によって、色々なメディアに対して、高いパフォーマンスを
確保する事が出来ています。　我々は、この前方の形状も配慮しています”

“男性が座って小便をした時も、飛び出さない様な形状の配慮をしております”

便や尿は、健康に関する情報の宝庫です。

ルネサンス期の医師は、患者の排泄物を参考に、病状を診断していました。

日本の企業は、医療に役立つトイレの開発にも、力を入れています。

尿中の糖分量を測定するモデルは、高齢者の健康管理に役立ちます。

尿糖値を測るのは、格納式のバイオセンサー。

バイオセンサー開発の第1人者で、東京工科大学の教授です。

“今回のトイレに付けたバイオセンサーは、尿の中のグルコースという化合物
を測って、その尿の中の血糖値から、血液中の血糖値を予測するわけです”

しかし今のところ、医療用トイレの需要は、期待されたほど伸びていません。

そんな中、日本の専門家が注目しているのは、大腸から得られる情報です。

東京工業大学の准教授は、言う。

“私が開発中のﾄｲﾚは、体内の細菌を迅速に、手軽に低費用で検出できます”

“検体には、尿よりも、便の方が適しています”

便は、たくさんの細菌を含んでいます。

それを分析すれば、腸内の微生物群、腸内フローラの様子が分かり、健康
状態を把握できるのです。

開発を目指すのは、自宅のトイレに取り付けられる、高機能のシートです。

“温水洗浄便座のように、自宅トイレに設置できるものが理想的です”

“便から収集された情報は、クラウド上で分析され、結果はスマートフォンで
確認できます”

腸内フローラは、健康状態と、深い関係がある事が分かって来ました。

大腸がん・糖尿病・肥満・アルツハイマー等の病気にかかると、便にも異常が
表われるのです。

そうした変化を見逃さず、早期の治療につなげようと、積極的に研究が進め
られています。

トイレを健康管理に役立てるには国民の意識改革から始めなくてはならない
国が、ほとんどです。 日本では、トイレは古くから信仰の対象でもありました。

明徳寺の住職は、言う。　　　　“この神様は、トイレの神様と申しまして、
鳥枢沙摩明王(うすさまみょうおう)と申します”

“下半身、下の病気に効く御利益を、お持ちです”