ここは、東京・港区の神社です。
今年の仕事始め、都内の神社に置かれたのは、QRコード。
スマホ決済が出来る、さい銭箱で、IT大手の楽天が設置しました。
自社(楽天)のスマホ決済サービスの認知度を上げるのが、狙いです。
楽天の社長は、言う。
“ペイメント(支払い)も含めて、さまざまな事が出来るようになる”
“重要なパスポートが携帯(電話)になるかも知れない…”
その手軽さから、導入を決める店舗も増え始めています。
こちらの呉服店では、クレジットカードや電子マネーなどのカードの情報を
読み取る端末が、それぞれ必要でした。
一方、スマホ決済では、紙に印刷されたQRコードだけなので、店は、初期
投資が低く抑えられます。
カードに比べ、手数料が安いのもメリットだといいます。
呉服店のオーナーは、言う。
“うちの店の方では、何も用意しなくて良いので、とても楽です”
“パソコンをいじれない方でも、これがあれば出来るので、ありがたいです”
楽天が、今、力を入れているのが、コンビニへの売り込みです。
小銭を多く使うコンビニなら、スマホ決済の便利さを実感してもらえると考えて
いるからです。
多くの決済サービスが乱立する中で、いかに目を止めてもらえるかが課題
です。
楽天の社員は、言う。
“ロゴを大きめに、上にデカデカと出して頂けると、大変ありがたいなと…”
楽天の執行役員は、言う。
“とにかく、多くの人に知ってもらう”
“そのためにはお店も増やすし、楽天ペイで払えない場所はないというところ
まで、もって行きたいです”
また日本でも、キャッシュレスの店舗が徐々に増え始めています。
東京都内にある、現金が一切使えないキャッシュレスレストランでは、
メニューが全てアイパッドの中にあり、注文は自動でキッチンに届くセルフ
オーダーシステムです。
このお店では、キャッシュレス会計によって生産性の向上と、働き方改革を
目指しているそうです。
現金はお断り!クレジットカードと電子マネー20種類以上に対応しています。
お店にレジは無く、食事した席で、モバイル端末で簡単に支払いの処理が
できます。
従業員側の意見としては、レジ締めの時間がグッと短くなったメリットが大きく
現金を数えて合っているかや会計の履歴の確認など、レジ締めで40分くらい
かかるところが、キャッシュレスだと、たった3分ほどで済むそうです。
キャッシュレス化と設備の改善によって、従業員を減らす事ができ、40席を
4~5人でまかなう事が出来ているそうです。
ネット通販の巨人アマゾンも、キャッシュレス市場に参入しようとしています。
先月、下旬、アメリカ本社で決済部門を率いる副社長が来日しました。
日本での事業展開を議論するためです。
副社長は、言う。
“現金を払わずに退店できれば、買い物も変わるでしょう”
“実際の店舗に、どう展開するかですね”
アマゾンが目指すのは、利便性の高さです。
ネット通販で使うアカウントをスマホに登録し、実際の店舗でもスマホ決済が
出来るようにしようとしています。
“日本は、多くのチャンスに溢れています”
“上手く見つけ出して、実行しましょう。 それが成功へのレシピです”
副社長は、多くの電子マネーが普及している日本では、スマホ決済も、大きく
広がる可能性があると考えています。
さらに期待しているのは、AIスピーカーの活用です。
将来は、スマホではなくAIスピーカーに話しかけるだけで決済できるサービス
も検討しています。
“アマゾンが考えているサービスは、特定の機器に限定されません”
“ここでコーヒーを注文しましたが、将来は、車の中でAIスピーカーに注文し、
ここに来て受け取る事が出来るようになるでしょう”
アマゾンの副社長の話しは、キャッシュレスの進化でいいますとスマホ決済の
さらに上を行く、手ぶらでも大丈夫な世界が近付いているようです。
このような事を導入する事により、アマゾンやアリババなどが利益を上げる
事ではなくて、その先にある社会とは、どのようなものなのか?
リサーチエコノミストは、言う。
“新しいテクノロジーが、どんどん出てくれば、キャッシュという1番日常的な
ところで革命が起きて行くと、それをキッカケに新しいビジネスを工夫する
人達が、どんどん出て来ると思います”
“若い世代にも、すごく刺激になるでしょうし、そういう意味では社会全体を
活性化して行く起爆剤には、なりうるでしょう”
“スウェーデンの銀行のように、人員を劇的に減らせられるというメリットも
ありますが、その反面、リストラや就職難といったデメリットも大きいです”
では、日本の課題は何でしょうか?
“現金の扱いには匿名性がありますが、電子決済をすれば誰が、いつ、どこで
何を買ったという情報がトレースされてしまいます”
“中国やスウェーデンの人たちは、個人情報をあまり気にしないようですが、
日本は凄く重視しやすいので、プライバシーの保護が問題でしょう”
そこを超えるか、超えないかもあるのでしょうが、キャッシュレスに踏み出す
ためには、それぞれの国民性のラインの引き方によって、今後の世界が
大きく変わって行くようです。
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