人生の終え方について準備する、終活。
その時、役に立つのが、エンディングノートです。
財産のこと、葬儀やお墓の希望、お世話になった人の事等を記し、家族に
伝えるものです。
エンディングノートの存在を知っているという人は60歳以上の男女で87.4%。
では実践しているかというと60歳以上の男女で6.9%の割合しかありません。
(リサーチバンク調べ)
でも、亡くなった後の事を考えて書くのは、なかなか難しいですよね?
ましてや、親に書いてもらうようにすすめるのは、もっと大変です。
一体、どうやって書き進めて行けば良いのか?
終活に詳しい、終活カウンセラーに、聞いてみました。
まず、エンディングノートとは、残された家族に対して、大変、参考になる良い
ものです。
しかし、書いた本人にとっては、どんな意味があるのでしょうか?
エンディングノートと聞くと、もう人生終わりのノートの様に思えますが、じつは
人生の終わりを考える事で、これからの人生を考え直すためのツールでも
あります。
誰に何を託すのかなど、さまざまな事が整理・整頓されるので、安心する事が
できます。
すると、残された私たちにとっても、すごく未来に向けてのノートなので、良い
効果があると思われます。
では、エンディングノートの書き方とは?
まず最初に知っておかなければいけない事は、エンディングノートは遺言書
とは違うので、エンディングノートに法的効力はありません。
ただし、法的効力のある正式な遺言書を書く時には、身辺の整理整頓が
されていないと書けないものなので、エンディングノートを参考に使うと便利
だということです。
ちなみに遺言書は、証人がいなくても、全て本人が手書きし、日付と捺印が
してあれば、法律上は有効とみなされます。
しかし、遺産相続のトラブルを防ぐためにも、遺言書は公証役場で作成を
依頼した方が良い場合もあります。
ただし、遺言書が最優先されるといっても、相続人には最低限、受け取れる
金額が法律で決められているので、子供2人のうち、1人が全額、もう1人が
ゼロになる事はなく、遺留分として、本来貰える額の1/2まで保障されます。
そのため、例え遺言書に1円も分け与えないと書かれていても、遺留分制度
により遺産金を貰う事ができます。
書く時は、過去・現在・未来に分けて考えると書きやすいでしょう。
最初に取り組みやすいのは、現在のこと。
銀行口座やクレジットカード、不動産や株がどこにあるかなど、財産の事は
とっても大事です。
ちなみに銀行口座は、本人確認ができないと残高を移す事ができませんし、
口座凍結によりお金が国に没収されてしまうことがあります。
そこで、家族が知らなければ亡くなった後、相続すらできなくなるので、この
ノートが役に立つでしょう。
特に不動産や株・投資、ゴルフ会員権やネット銀行などは、知らないでいると
取り引きが継続されたままになっているほか、残高がマイナスになっても
通知が来ない場合も多いです。
すると、財産や所得税の申告などに影響が出ますし、何より、相続の権利が
あるため、残高のマイナス分は、家族に支払いの義務が課せられます。
借金が、遺産よりも上回った場合は相続放棄をする事はできますが、借金を
放棄するということは土地や家などのプラスとなる財産も失う事になるので、
借金だけを相続放棄する事はできません。
また、この相続放棄をする期間は、亡くなった事を知った日から3カ月以内に
手続きをしなくてはいけないと、法律で決められています。
ただし、借金を3カ月以上経った後から知るケースも多く、その場合は、知った
時点で、すぐに家庭裁判所に行って相続放棄の手続きをすれば、例外的に
認められるケースもあります。
ちなみに、連帯保証人も同じなので、注意が必要です!
またパソコンやスマホを使っている人は、パソコンやスマホのパスワード等も
知っておかないとサイトにアクセスできないほか、パソコンやスマホを開ける
ことすらできなくて困る事になりますよ。
スマホの場合、携帯会社でも、暗証番号は原則解除することができません。
さらに、ケータイなどの自動引き落としのモノも注意が必要ですよ!
ただし生命保険には受け取り人が指定されているので、その人しか受け取れ
ないため遺産の対象外として分配する事はできませんが、受け取り人は1人
だけとは決められておらず、複数人にすることは可能である。
ちなみに、遺産の相続税は、誰でも、どんな金額にも支払いの義務があると
いう訳ではないので、最寄りの相談所で尋ねてみると良いでしょう。
続いては、過去の事です。
どのような人生を送って来たかや、お世話になった人の事を書きます。
まさに、人生の棚卸しです。
私たちは日常を忙しく生活をしていると、過去の事を振り返る時が余りありま
せん。
するとエンディングノートは未来の事を書くので、まず、過去の事を振り返ると
書きやすくなります。
今まで自分が、どんな人生を歩んで来たか?
ずいぶん前に世話になった方や、自分が人生で困った時に助けてくれた方の
事などは、振り返ってみないと、忘れている事が多いものです。
そんな事を思い出して、久し振りに会いに行ってみるのも、終活の1つです。
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